マイクロスコープで自分の砥ぎを確認。三河油石とSK11は実用的な最強最速の組み合わせ。





子供にマイクロスコープをプレゼントしたので、さっそく包丁の切刃を見てみましょう。
 





ヤクセルの曜、bianco

白い積層木ハンドルがおしゃれ。

小刃の幅が一定でなかったり、グラインダー痕があったりしましたが、何度か砥いでいるうちに、自分好みの9:1くらいの片刃になってきました。


小刃をダイヤモンド砥石で作り、肉眼で見えるかどうかの糸刃をつけました。


さらに拡大。

画像の小刃はガビガビに見えますが、肉眼だと一つ一つの傷はあまり確認できず、どちらかというとマットな状態に見えます。

糸刃は、ピントは合ってませんがけっこう滑らかについたかなと。


貝印の4000CLを持っていますが、4000CLの小刃は、パケだしの状態では肉眼でもガビガビです。

こんなんでよく切れるもんだなと思っていたら、こちらのサイトによると、肉眼で見えない先端だけ滑らかにしているらしく、やはりこういうやり方もありなんだなと思いました。






SK11と三河油石の組み合わせ。

SK11は粒子がある程度落ち、包丁に丁度いい状態になっています。

人造砥石でいうところの、#800と#5~6000の組み合わせに相当するでしょうか。
一気に飛びすぎな印象もありますが、三河油石であれば問題ありません。(間がほしい気もしますが)

三河油石は、キングの#6000を使っていた身からすると、砥ぎにくいと言われるVG10でも刃がつくのが恐ろしく早い。

砥石を置く、水をパシャっとかける、シャーッと砥ぐ、終わり。

吸水を待って、泥が出るまで優しく、粒子を転がすように、といった味のようなものは感じられないかもしれませんが、ビシッと、しっかり、実用的な刃があっという間に付きます。

砥面の修正も年1回。

家庭でできる手砥では、最強、最速の組み合わせだと思います。



高価なステンレス包丁を買って、人造砥石で砥いで、なんか滑るな、刃がつきにくい、時間がかかる、と感じた場合、試してみる価値はあると思います。

砥ぎには「味」という好みがあるので、どちらが良い悪いではないですが、固くて滑るステンレスを問答無用に砥ぐ(極めて滑らかに削る?)世界も知ってほしいですね。

ちなみに僕は硬い三河油石にも味を感じます。

表面が透明になっていくんですよ。
そうすると少し滑ります。
その分砥ぎにくくなりますが、その分滑らかになります。
SK11で砥面を荒らすとまた元に戻ります。
その際に出る粒子を転がすように砥ぐこともできます。
硬いですけど、変化があり、その表情が楽しいです。

コメント

  1. 三河油石以外にも色々な砥石を試してみましたが、今の所三河油石を超えられる砥石は無いですね。
    アルカンサスですら霞んでしまいます。

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  2. 書き忘れましたが、三河油石と鋼材の組み合わせによっては、切れ味値300を余裕で超える事があります。切れ味値300とは、幅30ミリの試験紙300枚を15㎝の往復ですっぱりと切り落とす切れ味、丁度ジャンプ1冊を切り落とす切れ味です。今の所、包丁で切れ味値300を達成するって言うのは至難の業で、メーカーでも中々超えられる事はありません。大体プロの板前さんが渾身の研ぎをしても切れ味値120~150ぐらいだそうです。それが余裕で300超えしてしまう事がある危険な砥石でもあります。

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  3. >>切れ味値
    また知らない世界が出てきました^^;
    ジャンプだと切口の綺麗さを諦めてグラインダーとか丸のこで切るレベルですよね。。。

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    1. 本田式切れ味試験機という物があります。
      これに試験紙と刃物をセットしてどれぐらい切れるのか?
      を測定する訳ですが、包丁で300を超えられるのは相当少ないとの事です。
      この本田式切れ味試験機、秤量が300の素700の物があり、
      700を超えたのは今の所日本刀で4振りだけだそうです。
      因みに300超えの包丁を寿司屋の大将に渡したらめっちゃ叱られました。
      「こんな危ねぇ物作るんじゃねぇ!」だそうです(笑

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  4. タイピングミス
    300の素700の物>>>>300の物と700の物

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