富士フイルムのカメラ(X-T10)でオールドレンズを使いたい。
そのままの焦点距離で使いたい。
ガラスが入っているのでずっしりします。
ということで、 中一光学(ZHONG YI)のフォーカルレデューサー Lens Turbo II を買いました。
Super Takumar 50mm f1.4を使った場合、ボケ量はF1.4のまま、明るさはF1.0相当、画角は55mm相当だそうです。
Lens Turbo Ⅱはレンズ本体より太いけど、見た目の収まりは良いです。
少しゆるいので、絞りやピントリングを回すたびに少し動いてカタカタなりますが、実用上それほどきになりません。
ガラスが入っているのでずっしりします。
そのガラスのおかげで明るくなったり画角が広くなったりするのですが、同時に画質が落ちるらしい。
テストしてみます。
画角の違う、明るさも違う2つのレンズ+アダプターをどうやって比較していいか迷いますが、とりあえず三脚につけて、2秒タイマーで撮ってみます。
ISO感度200で固定。
シャッタースピードとホワイトバランスはオート。
プロビア撮って出し。
Lightroomでブログ用に横1920pixに縮小
***F1.4の比較***
絞りはF1.4固定です。
普通のアダプター(SS1/1250))
当然画角が違う、SSが違う。
わかりにくいですね。
クロップして画角を調整してみます。
Lens Turbo IIクロップ
普通のマウントアダプター
どうですかね。
理論的にはクロップした分シャープネスに関してはLens Turboの方が不利でしょうけど。
ぱっと見あんまり違いがないと思います。
Lens Turboの方が色乗りがいいようにみえます。コントラストも高いかな。
よく見ると周辺部の解像は少しLens Turboが低いように見えます。
近づいて撮影してなるべく画角を合わせました。
普通の撮影の場面を考えると、あとからクロップよりも撮影時に近づいて画角を合わせたほうが実用的な比較方法だと思います。
Lens Turbo Ⅱ(近づいて撮影、SS1/1600)
普通のマウントアダプター(SS1/1250)
上はレンズの端まで使えているので、その分収差がでます。
周辺光量も落ちてますね。
中央部を比較してみましょう。(ここから等倍です)
Lens Turbo Ⅱ(近づいて撮影、中央部)
普通のマウントアダプター
どうですかね。
印刷自体がちょっとゆるいカレンダーですが、違いが見えてきました。
僕のディスプレイだと、Lens Turboのほうが若干シャープネスが失われているように見えます。
でもフリンジは逆に抑えられている気がしないでもない。
全体の色がやや黄色っぽい。そのへんがフリンジ抑制に影響してる?
でもまあ各パラメータをちょっといじっただけで、どっちがどっちだかわからなくなるレベルだと思います。
周辺部を見ていきましょう。
周辺部は、Lens Turboはレンズの端まで使っているのに対し、普通のマウントアダプターはそこを切り捨てているので差が大きいことが予想されます。
また、まさにその理由で、そもそも比較する意味があるのかという疑問がありますが、やるだけやってみましょう。
Lens Turbo Ⅱ(近づいて撮影、右上)
普通のマウントアダプター
カレンダーの土曜日5日のところ。本当の隅の隅ではないですけど、それでも予想通り小さくない違いが見えます。
芒種 世界環境は読めませんね。
参考として、等倍画像が小さくなりますが、普通のマウントアダプターと同じ位置から撮ったLens TurboⅡの画像もどうぞ
Lens TurboⅡ クロップ
お、これも画質落ちますね。それも結構落ちています。
普通のマウントアダプターと同じくらいになるかと思っていましたが、予想より大きな違い。
まとめると、
中央は確かに違いはあるけれど、その違いはごくごくわずか。
周辺部は、距離を変えて撮っても、同じ距離で撮ってクロップしても、シャープネスは確実に落ちる。
でもクロップしないで全体をパッと見たときの印象は、もしかしたらLens Turbo Ⅱをかませたほうが色乗りが良く見えたり、コントラストも高く見えたり、くっきり見えるかもしれません。(僕にはそう見えます。)
***5.6の比較***
僕はこのレンズを絞ることは殆どないのですが、興味あったので。
中央部
Lens Turbo Ⅱ(近づいて撮影、中央部)
普通のマウントアダプター
うーん、違いが、あると言えばある、いや、うーん、どうかな笑
周辺部
Lens Turbo Ⅱ(近づいて撮影、右上)
普通のマウントアダプター
こちらは違いがわかりますね。
それでもF1.4に比べたら差が小さくなります。
最後に
X-T10 + Takumar 50mm f1.4 + Lens TurboⅡ
すべてF1.4。
RAWからLightroomで現像
最近はマットな仕上げにしてる。
オールドレンズで撮ったぞ、っていう気分になる。
RAWで撮影、カメラ内でフィルムシュミレーションを使って現像(何を使ったか覚えていないですが)
さすがフジのフィルムシュミレーション。
きれいですよね。
全然破綻しない。
オールドレンズは収差を許容して楽しみたい。
ということでほぼ開放でしか撮らないのですが、フォーカルレデューサーをかませても中心部はしっかり改造するので日の丸構図で撮ってる分には何も困らないですね。
人物を端において、まつげのピンピンを楽しむ、みたいなことは現行レンズでやりましょう。
Lens TurboⅡは等倍クロップをすると僅かな画質の劣化はあるかもしれませんが、オールドレンズを楽しむような人には気にならないレベルだと思います。等倍で見ない、普通に鑑賞する分には、Lens TurboⅡをかませたほうが僕にはむしろよく見えます。
薄暗くて狭い屋内で、レンズが1段明るくなって画角が広がる、しかも富士フイルムのカメラで使える、というメリットは大きいです。
普通のマウントアダプターよりもフォーカルレデューサーを選択するほうが多くなっています。
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