2015/06/19

ポツダム宣言を今さら確認した話


安倍ちゃんの国会発言を機に、TBSラジオのSession22という番組でポツダム宣言を特集していました。


解説を聞くたびに、(連合国側から見て)非常に合理的内容で感心してしまいました。


メモ:こちらのサイトも参考に、聞いたことを書きとめ
(http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/potsudam.htm)

ポツダム宣言は13項からなります。


1~4項
『敗戦を受け入れるか、日本国の全滅かを選べ』という話

 ドイツを壊滅した勢力より遥かに大きい勢力を向かわせている・・・。
 恫喝ですね。



5項

『以下が条件、交渉の余地はない』という話。




6~8項
『占領』の話

 日本の人民を欺いて世界征服に向かった勢力を全部排除するまで占領する、とか、日本の主権の範囲について書かれてます。



9~10項
『人権』の話

 兵士は普通の生活に戻れ。
 国民を奴隷にするつもりはない。絶滅もしない。
 ただ、戦犯は処罰する。
 言論、宗教、思想の自由及び基本的人権の尊重を確立する。



11項
『産業復興と倍賞』の話

 貿易OK。
 軍需以外の産業をどんどんやって、金じゃなくて実物で賠償しなさい。



12項
『自由で平和な政府ができたら出て行く』という話



13項
『ダメ押し、受け入れなかったら全滅』



関心したポイント

・日本国は圧倒的に間違っているを連呼

対米、対世界で間違っているだけでなく、日本国民に対しても間違っていることを知らしめるような文言が多く見られます。
日本国民は悪くない、悪いのは政府や軍国主義者だ、みたいな内容。

「日本を破滅させる非知性的かつ身勝手な軍国主義的助言者」
「日本が道理の道に進むのかは・・・(つまり日本は道理じゃない、道理は連合国側)」
「日本人民を欺き世界征服に向かわせた権威や勢力は排除されなければいけない」



・中国を大国とした

 これはポツダム宣言というよりは、8項に出てくるカイロ宣言のことですが、米英はヨーロッパに力を入れたい、対日本にはカネも人員も抑えたい、だから日本と戦うのは中国がもっと頑張れ、あんたは大国なんだから、というメッセージらしいです。



・基本的人権の尊重

奴隷にしない、絶滅しない、兵士は家庭に帰れ、言論、宗教、思想は自由だ。
こう書かれれたら連合国が正義です。
日本の植民地政策も基本的に現地民に配慮した内容だった聞きますが、明文化して、法として整備し、たとえ仲間でも過ちは処罰する、ということが確実にできていたか、ですよね。
まあ明文化して歴史資料として残ったとしても、敗戦で葬られたり、そもそもいまだにアジア諸国はそういう科学的根拠よりも感情やコネや空気が優先されたりしますけどね。



・金銭でなく現物で賠償

第一次世界大戦で敗戦国ドイツに高額な倍賞を請求したために、ドイツは超高インフレで貧乏になり、国民に不満が募りました。
そして、貧乏は他国のせい→ナショナリズム→ヒトラーに政権を与えるスキができて、ホロコースト、第二次世界大戦、アメリカもロシアも英国も戦争でダメージを受ける。

敗戦国だからといって、超貧乏にさせるような植民地政策をすると、まわりまわって自国にとっても面倒です。
だから産業をどんどん後押しさせ、できたもので支払わせればいい。
思想のコントロールに関してもその方が都合がいい。
誰だったか忘れましたが、経済学者の助言でこのようになったそうです。
ジム・ロジャーズもインフレは戦争になるって言ってましたけど、日本が逆の立場だったらこのような合理的判断ができただろうかと思っちゃいます。



ラジオSession22では、さらにポツダム宣言に対して日本政府がどう答えたかを伝えています。

日本政府は右往左往、タカ派とハト派の戦いがあり、迷いに迷って結局答えを出さず、そのことを「黙殺」と言ったのかな。

黙殺、は英語にそのまま正確に変換できるか知りませんが、連合国側はignore、つまり無視、つまり受理せずに絶滅を選ぶ、と受け取りました。

当時ロシアは日本と中立条約の関係だった言うことも有り、交渉してくれるんじゃないか、みたいな楽観もあったみたいです。

その結果として、原爆や、ロシアの侵略を招いた可能性があるという内容の公式文書が日本の外務省に残っているという話でした。

僕は英語圏で住んでいましたが、英語は相手に「分からせる」、日本語は相手に「分かってもらう」言語だということを日々実感しながら生活していました。
英語だけでなく、多国籍、多民族、多文化に触れる地域では、微妙なニュアンスを取り除いた明確な主張を「分からせる」ことが重要です。

僕は右でも左でもありませんが、ただの庶民である僕だって外国人相手にはそのような曖昧な態度はとらないのに、日本の指導者ともあろう偉い方々が「相手に分かってもらう」という田舎っぺみたいな対応をしたことにはがっかりしてしまいます。

もちろん連合国側が正しいなんてことも言いません。

戦争、紛争はいつだって国VS国や民族VS民族ではなく、アホな指導者VSバカな指導者に国民や市民が巻き込まれているわけで、連合国側の指導者にも責任はあるわけです。
ないわけがありません。

いずれにしてもよく練られていて合理的な宣言、こりゃかなわないな、と。

今更ながらお勉強した話でした。

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