ワールドカップ、メモいろいろ、その1




ワールドカップが終わって冷静になってきたので、気づいたことをつらつらと。
とくに予選が終わった時点での印象と、決勝トーナメントでの印象が違うので、前回まで色々書いてきたことと内容が変わってきたこともあります。


・体格について

これまで日本は「体格で負けるから、・・・」をキーワードにサッカーのスタイルを築こうとしてきたが、それ自体がもう無理なんじゃないかと思った。

・体格の似ているメキシコやチリみたいなサッカー
これがまた、体格が全然似ていない。
チリのエース、サンチェス。
身長は香川より1cm小さいけれど、体重は8kgくらい重い。
胸板がぜんぜん違う。
チリやメキシコの小さいサッカー選手は、小さくても大体こんなかんじで、170cmで70kgくらいがデフォ。
日本で言えば齋藤学くんがこれくらい。
その他日本人は175cmあっても68kgとかそんくらい。
日本が南米相手に弱いというのは、文化的に浅い以外に、この辺もありそう。


・ 身体能力のある子をサッカーに

ノイヤーというドイツのGKにびっくりさせられた。
彼がMVPだ。
メッシがもらっても、本人だって困惑している。

もともと内田と同じシャルケにいたけれど、バイエルンにいってから更にレベルアップしたそうだ。
193cmで長い手足、なのに重心を低く保てるしバランスが崩れない。
異常に速い反応、肩が強い、フィールドプレーヤーとしてもトップレベルの足の早さ。

そして顔が小さい。

これに該当する日本人は大谷くんだけだ。
そう、二刀流の大谷選手、野球人。

これだけ身体能力が高ければ、前へでる判断が多少遅れてもカバーしきれてしまう。
反応が異常に速いんじゃなくて、身体能力がゆえに反応が速く見えるのかもしれない。

もちろんサッカー選手はリスペクトしているが、それでもプロ野球で洩れたレベルの身体能力の選手たちがやっているスポーツという雰囲気はちょっと感じる。

大谷くんが本気でキーパーをやったら、5年後には日本代表になれる気がする。
それくらい身体能力の差を痛感させられた。

豊田は割りと体格が良くて身体能力の高い選手だけれど、プロ野球を見れば各チームに10人はいる。

 「キミ、体格いいねー、何やってたの?ラグビー?野球?」みたいな会話は、全部サッカーに置き換えるくらい、サッカーが身体能力の高い子を取っていかなければいけないと思う。
背が高いからバレーやバスケみたいなマイナースポーツ(失礼)にとられてちゃいけない。
サッカー界が未来の大谷くんをとれなければ、ワールド・カップはとれない。

 そういう連中の中で生き残る小さな選手が本当のスピード、テクニック、クリエイティビティを持った選手というレベルに持って行きたい。

 しかし・・・カネが稼げるのは野球なんですよね・・・


・アジリティー、勤勉さ、戦術理解
 
 体格の流れになるけれど、これまで日本が強いと言われていた上記の要素は、もはやアドバンテージでもなんでもない。
体が大きい他国でも足がつるまで走るし、アフリカチームだって戦術理解がしっかりしているチームもある。
アフリカの場合、戦術よりも、日本の経済みたいに政治の方が足を引っ張っている。
日本とコートジボワール戦で、ズルズル下がる日本に対して、コートジボワールは縦にボールを放り込まずに、調子の悪い長友のサイドからクロスを入れて絵に描いたように戦術がハマって逆転した。
この敗戦は以前書いたようにメンタリティの問題が大きいが、とにかく「何かで弱いから何かで補おう」という発想は、ワールド・カップに参加できてよかったねレベルのチームがやることなんだな~と決勝トーナメントを見ながら思い知らされた。


つづく。







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